

「株で勝つ」という名著があります。邦題はまるでトレーディング指南のようにも取れる感じですが、サブタイトルで「アマの知恵でプロを出し抜け」と、原題に近い訳が充てられています。初出はだいぶ大昔です。かの「ブラックマンデー」がちょうどタイムリーな時期、80年代ですかね。つまり、古い。しかし、内容はそのまま現代に通じます。この本に倣えば個別株投資でそれなりの成績をあげられます。私はこれくらいしか読んでいませんでした。最近になって出版された、たーちゃんさんの本を読むまでは。
この本の大事な部分は、まず「投資に回すお金は向こう数年間にわたって必要とされない余裕資金の範囲」という部分。これが鉄則にして前提です。間違っても生活費をつっこんではいけない。そうした場合短期間で勝たなければならず、個人投資家の強みである「時間を味方につける」ことができなくなる。
そして「信用取引、空売り、オプション、デイトレなどをしない」という部分。つまり、余裕資金の範囲内で現物株式の売り買い、保有のみで利益をあげられる、ということ。信用取引、空売りは資金以上の取引ができる。実質借金です。つまりフルレバと呼ばれる3倍の売買をすると、50%の損でも×3の150%のマイナスですから、追加入金できなければ破産です。あるいは株価が下がる方に賭ける空売りは、株価が上がって行った場合は損失は無限で、通常の買いなら下がってもゼロまでのところ、損失可能性が∞となります。信用取引の存在を知って、「ブラックマンデーで破産」の意味がわかりました。
この2つの部分を守るだけで、安全で堅実な資産運用となります。そして「暴落は怖くない。何年かごとに必ずやってきて、前兆はなく、避けようがない。保有している会社の業績がいい限り、相場の暴落は関係ない。下がってもいずれ値を戻す。むしろ買い増すチャンス。」という部分。ここは一番読みたかった部分かもしれません。「コツコツドカン」という言葉があります。自分も漠然と、コツコツじりじり増やしていってもリーマン?ショックとやらで大損して破産?する世界でしょ?と思っていましたが、どうやらそうではない。事実、ブラックマンデーもリーマンショックも潜り抜けて資産を増やし続けている個人投資家さん達が存在する。発信もしている。あ、これ、やってみていい世界だ、と。
以来、コロナショックや、その後もちらほら暴落は来ましたが、資産は倍以上に増えています。この本を読んで準備ができていたからです。コロナショック時も、多少狼狽売りみたいなこともしてしまいましたが、大底で大損切りみたいなことはせず、大きな損失なく乗り切りました。そして何年も投資を経験して、やはり、全くこの本は正しい、今に通じる内容だと、改めて確信しています。
逆に多くの人が本一冊とて読まずになぜ個別株投資に大金をつぎ込めるのか、不思議でならない。未だと代表的な例は卓球の水谷氏。彼は全く進歩もなく、無謀なデイトレのギャンブルに明け暮れている。大半の群衆と同じ心理で動き、根拠なく雰囲気で信用取引に大金を投じ、群衆と同じように損をしている。元手資金が1億円単位で、損失の方も莫大、家1軒以上のレベル、と本人が言っていました。
本来、アマチュアはプロの投資家より有利だ、と「株で勝つ」にはあり、私も個人投資家の自由度、身軽さを生かして資産を増やせている。しかし水谷氏はプロにはめ込まれて搾取されている。すべきことはアマでこそできる時間を味方につける投資。しかし真逆を行き、クジラに立ち向かっている。あれが株の世界だと思われたくない。彼はネガティブなインフルエンサーです。まず「株で勝つ」を読みましょう。


