ピーター・リンチの「株で勝つ」を熟読し、投資スタンスを何も分からないながらもある程度固めてから個別株投資に臨んだわけですが…曰く、「株価は最も当てにならない指標。短期の株価の動きは業績や利益成長と逆になることも多い。時には年単位でギャップは埋まらない。」「もし、業績などのファンダメンタルズが変わらないのに25パーセントも株価が下落したなら買いチャンス。買わずに売りたくなるようなら株式投資に向いていない。」「10年、20年の予測は立つが、2年、3年先のことは読みづらい。」「相場の予測は無意味だし、当たらない。」金言ばかりです。投資始めて1年ちょっとでコロナショックに当たり、くぐり抜けてきて実感がわきまくりです。しかし、結局これらの金言に即した投資行動をとりきれませんでした。何といっても古い本。PERの高さの許容範囲も、10倍株の意味合いや重大さも、金利の低さも当時とはかなり隔たりがある。現にコロナ前10年ほどはこの本で否定されているような割高に買われすぎという基準の高PERの銘柄が上がり続け、10倍以上にもなっている…←こういう様々な言い訳や、ツイッターなどに溢れる「グロース銘柄でコロナ後の大相場で短期で大儲け」の情報などに惑わされたりで、その後株価が大きく上昇するソニーや大王製紙を減らして、グロース2銘柄、MonotaROとクラウド銘柄に乗り換え、MonotaROは未だに成長順調で株価もトントンくらいですが、クラウド銘柄はまさに壊滅の憂き目に遭い、主力の自動車関連銘柄とは株数が全然違う少なさなのに損失額は一時張り合ったほど。やはり買われすぎのすっ高値の話題の銘柄に飛びつくと大損する。リンチは正しかった。それに対し、下がっていて割安だった業績のしっかりした銘柄は上がった。ただこれを教訓として、色々経験して検証した上で今度こそリンチの金言を実践しようと誓い、クラウド銘柄が底値819円を6月下旬につけた時、最早これまで、と思ったのを踏みとどまり、業績に着目して保有継続を決め、今、株価は当時の2.37倍、1,940円です。売り上げ二桁成長が続いており、今期発生している広告宣伝費などの投資が利益を圧迫しているだけで、これを除くと利益も二桁成長している。グロースの暴落というモメンタムも手伝って株価は急落しているが、業績的に売りはない、と判断しました。間違ってはいませんでした。その当時、売って乗り換えようと思った銘柄はいずれもほぼ上がっていないか上がっても小幅か、下げているものまであります。まさにそれをやっていたらコロナ禍下でのソニー大王製紙を手放した二の舞でした。これからも業績に注目して個別株投資をやっていきたい。株価に惑わされずに…