
会社四季報2025年2集、春号。かんちさんや、かぶ1000さんなど、先に読まれた著名億り人投資家の方たちは驚くべき増配に踏み切った事例や、高配当企業の多さについてなど、ポストされていました。
確かに保有銘柄でも、高配当で、株主還元に積極的な企業は株主還元強化を打ち出す例がいくつかありますが、今号の四季報において、以前よりさらに、という例は目立つほどではない。JTは5%を超える配当利回りですが、増配はない。優待新設の企業も多いが、保有銘柄では、ない。空前の自社株買いに増配を発表済みのエネオスも、石油元売り各社の中では配当利回り自体は3%台後半と高くはない。東急不HDも優待拡充、増配を発表したのは少し前になります。逆に言うと、生半可な株主還元強化では目立たない世界になってきている。
優待新設、拡充で株価が跳ね上がっている銘柄も数社あります。株主還元強化は手っ取り早い低PBR改善施策で、本来の企業価値向上ではない、と、心ある投資家さん達は憂いていますが。利回りを冷静に計算すると、優待は高コストで、目に見えて市価より割高に物品をつかまされており、お得でも何でもない、多く受け取りすぎると課税対象にもなり、確定申告まで発生する、株主にとっては嬉しくもない制度なんですが…実際優待銘柄は株価下支え効果が高く、優待廃止は即株価暴落にもつながってきます。
保有銘柄のMonotaRoは最近になって優待廃止をしましたが、その分を配当に回し、実質利回りは高くなりました。ここの優待は自社商品で、プロモーションにもなる上に低コストで優れていたんですが、それでも廃止するとは、賢明な企業です。優待は企業にとってコストなんです。株価は急落しませんでした。高成長をずっと継続しており、この先も楽しみです。
高配当、優待は一見魅力的ですが、継続性と、お金の使い道として正しいか、成長に資するのか、をよく見ないといけない。買い値から約2.7倍となり、保有期間内の日経平均株価の3倍の上昇率となった保有銘柄の主力の知多鋼業にしても、低配当性向で優待もない、バリュー投資家にもあまり重視されない銘柄でしたが、株価の上昇で見れば高配当銘柄などと比べ物にならないリターンとなっています。
株主還元は一つの指標であって、自身の投資方針とも擦り合わせ、企業そのものを吟味しないといけない。でないと、ついこの間もあったような、破格の優待を新設して株価を釣り上げて、1回も実施せず、廃止、というような詐欺同然の施策に引っかかることにもつながる。今号の四季報を見て、億り人のポストを見て、うかつに増配企業、優待新設企業の株に飛びついてはいけない。よく内容を見なければ…