強欲を律する

stock-investment20211003 日本株投資

元ウオール街のヘッジファンドマネージャー高橋ダンさんによると、ヘッジファンドにはどこも心理カウンセラーが雇われているそうで、人間は心理面、進化の過程で得た本能によって不合理な間違えた投資判断をしてしまいがちで、徹底して感情を排し、あらかじめ決めたルールで規律的に取引を行うことが一番大事で損をしないことにつながる、とのことです。それでも自らも突っ張ってしまって損を広げた経験や、倒産寸前の事態までいった経験もおありとか。そして、日本人は規律正しいので投資に向いている、とも仰っています。

私は投資を始めたばかりの頃、やはり株価ではなく会社に投資せよ、という伝説の投資家ピーター・リンチの教えを重々読み込んでいたとはいえ、材料でストップ高、とかいうニュースを見ると目を奪われ、それが以前から目をつけて気に入っていた会社だった日には、それ見ろ、いい会社だった!とばかりに高値づかみをしてしまったこともありました。結構なパーセンテージの損切りをせざるを得なくなりましたが、その会社は3年近く経った今でも未だに下落トレンドが終わっていません、下がり続けています。安すぎるところまで来たため一時はかぶ1000さんが買ったほどです。そして程なく損切りをしていました。人間は損をしたことよりも得を逃すことの方に大きいストレスを感じるのだそうで、上昇相場に乗り遅れるな、とばかりにうかつに買い上がって直後に急落、ということも多い。リンチの名著「株で勝つ」には「朝起きて、今日は相場がいいから株を買おう」と思ったら電話には近寄らないことだ(当時は電話で売買を注文)」と書いてあるほど。重要なのは株価ではなく会社自体の利益で、短期の株価の動きは無視せよ、という教えが強調されています。浅い投資歴ですが、実際そうだということを何例か見てきました。今、株価が強かった2銘柄を売って出来たキャッシュポジションが新規の買いを除いても結構残っています。9月の上昇相場でそれを使いませんでした。なので乗り遅れたもいいところ。しかし、強欲を律し、得を逃すのは甘んじて受け入れ、本当にいいと思った会社を買う時を待ちます。(アイキャッチ画像は主力の自動車関連銘柄の今期と前期の進捗。前期下期からのV字ぶり、今第一四半期の好決算振りが分かる。しかし、株価は一向に上向かず。もちろん保有継続に変わりはありません。)

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