「ピーター・リンチの株で勝つ」実践⑧

one-up-on-wall-street18 日本株投資

この本を読むことで投資の基本姿勢はある程度定まり、加えて現代の億り人投資家達の発信や取材記事などを調べ、最初は大半が銘柄後追い買いで買い、急落相場を味わい、回復、銘柄選びをやり直して某自動車部品関連株でまずまずの含み益を得ました。で、それより前のごく初期段階で、まだまだよくわからず決め手もそこまでない中で一番最初に買った銘柄はというと、四半期決算も赤字が変わらず、店舗縮小、剰余金も減、と20%ほど下げていましたが、一応まだ最初に買った理由である無借金、サラリーマン社長より株主利益を追求する大株主経営者、株主構成に機関投資家がいなくてインサイダーが多い、ニッチ産業、低成長産業、等の条件は変わっていなかった、そして業績回復へ具体的に動いているのも四季報や会社のIRページで見て取れていたので、こんな中普通はしないと思いますが押し目買いで買い増ししていました。と言っても微々たる額です。…すると、忘れた頃にいきなり急騰しました。その日値上がりランキング上位(一時一位?)に名を連ねる騰がり幅。どんどんみるみる騰がる。ざっと調べたが特に材料もなし。20パーからの含み損が一気に含み益へ。どうやら、この銘柄はちょいちょいこういうことがあるらしく、「仕手株」という言葉をこの時初めて知りました。仕手筋と呼ばれる誰かが株価が落ちたところで買い集めておき、大量に買い仕掛けをして上昇相場を作り、釣られ買いで参入者が次々値段をつり上げたところを売り抜けるというものらしい。とある掲示板によるとこの銘柄は昔から仕手だよ、と。怖くなり小幅な利益確定(いや売った時点ではややマイナスになってた?)をして最低単元の100株を残し売り払ってしまいました。そこからその日のうちに株価はどんどん落ちてまた停滞し下落へ向かっていきました。その後またこういう感じでの急激な踏み上げがありましたが見送りました。今その銘柄は店舗縮小で売上高こそ減少したものの、見事な黒字化に成功。目減りして借金間近かと思われたキャッシュも持ち直し、無借金のまま。サプライズ上方修正決算でまたも値上がり率1位の急騰を見せ、復配へ。仕手による仕掛けよりも上げて見せました。またも「株で勝つ」の良書ぶり、リンチの教えの深さを学ぶ結果となりました。ちなみに現地調査にも行っています。新商品の高利益率、単価などで持ち直したとされていましたが確かに堅調な売れ行きでした。高いのに。自分も買って気に入りました。

一番最初に買った株は初恋が将来のロマンスにとって重要であるのと同じで投資の土台となる、とも書いてありますが、この銘柄はいろいろなことを教えてくれています。100株はずっと手元に残してこれからも観察していきます。ちなみに今は5,000株以上保有しています。「短期の株価の動きは無視しよう」「大きな結果を得るには1年はかかる。何ヶ月ではない」というリンチの教えを守っていれば仕手筋による踏み上げで慌てて手放すこともなかった。急成長銘柄ではないけれど業績回復株候補であり、財務は健全だった。大幅上方修正一気に黒字化はサプライズだったけど、そこまでいかなくても何かいいことに取り組んでいるのはわかっていたのだから、見るべきだった。とかですかね。手放してしまったのはダメでしたが、初心者ながらにこの銘柄を選び、押し目買いもし、そして値上がりするのも見られたのはまずは良かったとしましょうか。(続く

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