水道料金徴収専門員(収納員)をやると身に付くこと

水道料金徴収専門員(収納員)をやることで身に付くこと 収納員生活

どうも元水道料金徴収専門員(収納員)のマッハです。

東京都水道局から業務を委託された民間会社で

アラフォーで無資格未経験で5年ほど前に採用されました。

最初は時給のアルバイト(社保完備、フルタイム)で、途中から契約社員となり、

単年契約を更新しながら2018年いっぱいまで働いていました。

ちなみに5年雇い止めではなく自己都合です。

現在は一応個人事業主です。と、言っても稼ぎはしれていますが…

一応当面生活費は蓄えがありますのでやるだけやってみようと思います。

前章では水道料金徴収専門員(収納員)の仕事の詳しい内容(東京都限定)と、楽しいところ

きついところという風なお話をさせていただきました。

今回はどんなスキルが身についてどう役に立つのか、です。

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水道料金徴収専門員(収納員)をやると身に付くこと

仕事をするからには、キャリアアップ、転職時に有利になるようなスキルアップ、

自分の成長になること、履歴書に書いたら武器になるようなことを求めるかと思います。

勤続年数増えれば年齢も加算されるわけで、ただ歳とるだけなら転職の選択肢は

狭くなる。幹部人材にならないとこの仕事辞めたら下働きで年収大幅ダウンしかなくなる。

その選択肢すらも少なくなる。(30歳くらいまで、という求人よく見ますね。)

求人要件○○業務経験(正社員のみ)5~7年とかよく書いてありますよね。

じゃあ非正規の水道料金徴収専門員(収納員)は何かのキャリアの足しになるのか、

接客、営業経験に入れてもいいのか、ドライバー経験になるのか、バイト、有期雇用、派遣は

何年やっても結局「経験何年」にカウントできないんじゃないのか。

結論から言うと正社員経験にはならないでしょうね。しかも専門性のある業種でもないので

○○経験何年、とも明記はできないでしょう。なので転職でやはりいきなり年収アップは、

まあ元が安いので正社員なら大概少々アップするかもしれませんが、キャリアアップと

言えるかは微妙です。IT関連のスキルもないですし。

ただそういう直接的なことを抜きにすれば身につくことは多いです。どんな仕事も

そうですが。

ビデオ屋、ドラッグストア、塾講師、量販店、コンビニ、マック、等ありふれたバイトでも

ビジネス感覚、社会人としての能力はつきます。就活面接では大きくアピールできる経験を

積めます。特に深夜バイトでワンオペで店を回す、といった経験は実は生半可な正社員経験

よりも社会のことがわかりますし。

多くの方は心当たりはあると思います。部活動の経験なんかもそうですよね。

それと同じで収納員も実はいろいろなことが学べ、身につきます。

①対人スキル

以前書いたとおり、ごく一部の水道料金を中々払わない方たちはとても変わった人々で、

色んな意味で厄介です。火のないところに煙を立たせます。最初この会社に入ったばかりの

頃、青臭かった私は感じのいいお客様本位の営業マンであろうとしていました。

何も売らなくていいわけで、お客様に気持ちよく応対するだけでいいと。

しかし数か月もするとやさぐれていました。こんなでたらめな連中お客様なもんか、

たった数千円を払ってもらうのにいくらコストかけさせるんだ、うちらなんか本来要らない

仕事だぞ、あんたたちのせいでこういうコストの分も水道料金に載ってるんだ、と

(最重要ライフラインである水道はできる限りの対応をして払っていただく努力をして

それでもダメな時やっと停められる。電気ガスはすぐ停めていきますよね。)電話の声も

低く、愛想もなく、結構強く出るようになっていました。するとトラブルが増加しました。

どう見ても非があるのは向こうなのですが、こちらの粗をついてきてキレて、水道局へ

クレームを入れる。もちろん盛ります。一言申し上げた場合は「連呼した」、

うちの仕事ではないので業者へ尋ねてくださいと言ったら「見下され、たらい回しにされた」

…確かに私は悪くない。しかし周りと比べてトラブルが多い。先輩たちはトラブルに

ならない。やはり見ていると「頭に来てもアホとは戦うな」を自然に実践していました。

電話を切ってから悪態はついていましたが… 事なかれ主義ではないですが、無用な

トラブルは起こさないに越したことはありません。それにでたらめなことを言って

身勝手な理屈で払わない人も心底悪い人とは限りません。

そういうことが肌でわかってきて、いつからかトラブルはかなりレアになりました。

起こさないもんだなーと。まあゼロではないですが…相変わらず頭にも来ますが。

これに慣れると普通に生活する分には何も気にならなくなります。

絡まれたり不意にトラブルになりかけてもさくっと対処できます。できるようになるんです。

恐らくほかの接客業などにも大きく生かせると思います。

ただ○○大学卒、や、○○業務何年、○○士一級、のような履歴書に数文字で書ける種類の

スキルではないですが…面接まで行けたら大いにアピールできますが…

②バイク運転スキル

スクーターとごくごくたま〰に四輪の出番もあるかなという程度ですが、新聞配達の人も

かなり走りますが、私は4年数か月で2万数千キロ以上余裕で走ってますので、免許取立てでも

かなりの経験が積めます。取り立てでも始められるしこなせるところがミソです。

バイク便のような最初にスキルが必要なことがない。ごく安全運転で低速でOK。

運転を身につけたければうってつけです。当然違反リスクがあり(違反金は自腹。)

免停になると直接仕事に多大に影響しますので注意が必要です。特に受け持ち地区を

走り慣れるまではどうしても標識の見落としなど出やすい。そして駐停車を繰り返す

性質上、駐禁リスクです。これも慣れるまでどこに停めるか、大事にいく必要があります。

あとスクーターで仕事するようになると煽り被害が多いです。何せ四輪や大型バイクは

スクーターを見下します。ドライバー心理らしく、びっくりしたのが路駐の四輪車の

すぐ後ろにバイクを付けたらひょろ~っとしたおじさんがいきり立って車から出てきて

「おい!邪魔だろうが!」と掴みかかってきそうになったので、本気か?と思ってじーっと

見てたら、はっ!と我に返って車に逃げ帰って行きました。

四輪車に乗るとそこまで強気になってしまうのですね。

まあ煽られると言ってもそこまで怖いのは、高速も使いませんし、クラクション鳴らされて

追跡されて当られて、とかは経験も聞いたこともないです。せいぜいもたもた走るなとか

バイクのあんちゃんに文句言われたくらいです。

即腕利きドライバーとして転職できるレベルには身につきませんが、運転には慣れますし、

地図感覚もつきます。

③ハングリー精神

敢えて非正規雇用に身を置くことで「このままじゃいけないぞ、10年後はないぞ、老後は

生活保護だぞ」と嫌でも突きつけられます。社保完備で厚生年金ですが、ちゃんと計算すれば

わかりますが、老後2000~3000万不足問題なんていう話は実はセレブの世界の話だと

気付きます。大半の人はもっともっと下です。もっと下のモデルが多数です。

収納員はその日暮らしなら十分な暮らしができる給与です。独り身ならまともな家賃の

ところに住んでスマホ持ってそこそこ美味しいものを食べてたまに映画見て、くらいの

暮らしはして行けます。車や他の趣味とかになると食費削ったりすることになりますが…

でもまあなかなか上がってはいけません。現状維持がやっと。昇給もないため

実質賃金は毎年目減りする。稼ぎたかったら残業しかない。何かあったら破綻です。

それに正社員に見下されたり何かの言い訳に使われたりするのも、放っておけばいいと

書きましたが、このままではいけないと思わせてくれます。

危機感、劣等感がモチベーションとなり、何かしら考えるようになります。

韓国では「仕方なし社長」というサラリーマンにあぶれた自営業者が多いそうです。

私も実質そんな感じで、資格、経験も特にこれと言ってなく、アラフォー、非正規。

5年で無期雇用転換ですが、その先どれくらいこの会社でいけるのか。サラリーマン自体に

未来はあるのか。

嫌でも自営業にならざるを得ない状況を想定します。

何かやって終わりたいですし。人生。

なので副業を欠かしたことはありませんし、それ以外にも勉強をしました。

それが楽しかった…。もちろんうまくいくイメージなんてそうそうわきませんし、

現状1円にもならないことにすごい時間と労力を費やして実際試してみて全然ダメでという

事が年に何回かあって、でもまたこの収納員というほど良い仕事をして気分転換になる。

いいバランスでした。ありでした。

今、副業が軌道に乗って満を持して退職し専業に、というわけではないんですが、

一応数年間専念できるたくわえがあります。収納員時代の数倍の時間を注ぎ込めてます。

④金融、情報リテラシーが身につく

これも非正規ならではですが、地に足の着いたお金の計算ができます。不動産投資のカモは

意外にもお医者さんなんだそうです。年収1000万は優に超す職業で敢えてなぜ投資に

手を出す必要が、金余りか、と不思議ですが、年収が多いとお金の計算ができなくなる人が

多いらしいです。見栄のためにいいマンションに住みいい車に乗り散財し、貯金がない。

医者は所詮ブルーカラーの労働者だから不労所得持っといた方がいいとか、節税になるとか

営業の言うがままにくそ物件つかまされるらしいです。節税できる額以上に損が出ると

最初からわかってるようなものを普通に売ってきます。これ普通です。エリートはカモに

されると思わないそうです。いい環境に育ってきたから?

それに比べて月収手取り賞与込で20万ちょいくらいの非正規は月に1万円の積み立てを

バカにしません。缶コーヒー、コンビニコーヒーを毎朝買う愚を知っています。

物の真の価値を見ます。額面の安さだけでなく。いいものを安く買う。

小売りで働いた経験ある方なら値付けのからくりを知っているはずです。

チラシ特売品は赤字(ロスリーダー)にして破格に安くして、ついで買いで儲ける。

仕入れ値がバカに安いバッタもんに相当利益を載せて見た目安く売るが利益率は正規品

10個売るくらいある、とか。

私はそんなものに引っ掛かりません。

また、うまい話にも乗りません。家賃保証で7パーセント利回り保証の不動産投資とか。

そんないい物件わざわざ手間と中間マージンかけて人に紹介しません。自分で経営します。

つまり裏があります。早晩破綻します。明日のかぼちゃの馬車です。

それいい物件なの?不動産のことあまりわからない、ならば調べてみましょう。

お金が大事でなけなしだからこそ大切に使います。情報は裏を取ります。

期待値マイナスのギャンブル(買った時点でいくらか控除で抜かれて損確している宝くじなど)

などやりませんし、そもそも他人を当てにしません。自分でなにかしたい。

これは生半可に正社員なんかやってた頃には持てなかった感覚です。やはり今よりそこまで

大金もらってた訳でもなかったですがどうにも抜けてしまって、目先の小銭と安定に

甘えてしまってました。

こうしたリテラシーを身につければ非正規でも貯蓄は可能だし、カツカツにならず

リーズナブルにある程度豊かに暮らせます。起業や投資の資金も作れますし、何より

脱サラの人にありがちなじゃぶじゃぶの予算(初期投資がかかりすぎる、無駄だらけの

利益見通しも楽観的に過ぎる、ぜんぜん自立していない、何もかも用意されている

いたれりつくせりの会社員根性の計画。最初から1年以内で行き詰るのが前提のような)を

組まなくなれます。

⑤取るべきリスクと避けるべきリスクが見える

そうして地に足の着いた生き方をしていると、お金は使いどころだな、とわかってきますし、

リスク回避をしているようで本当はもっとリスクを取ってしまっている、という事態も

避けられるようになってきました。

例えば生活残業です。

サラリーマンで稼ぎたきゃ残業しろよ、それが評価される風潮だし日本はまだ、

副業なんて稼げないよ、脱社畜とかネットにあおられて情報商材買わされて1円にも

ならないよ、という人もいましたが、そういう目先の小銭稼ぎのための

副業ばかりではないです。副業から始まった大企業というのもあります。

何よりやりがいが違う。うまくいかなかったときのショックは大きいですが、まさに

生きがいです。副ではなくこっちが主です。

残業が評価される傾向はまだあります。しかし減らす傾向も出てきています。

生活残業のプロみたいな人も結構各社各営業所に1人2人という率でいます。

ベースに比べてものすごい金額をもらってます。しかし減らせ減らせと言われ続けてます。

今思い浮かべている人はやはりギャンブルをしていました。これはもういくらあっても

足りません。毎日早出、遅く帰る(たまにパチンコで終電逃して泊り)で何時間も残業を付け、

睡眠は削られて頭もぼーっとして正常な判断もできず、家庭崩壊していました。

あれが旦那じゃたまんないよなあと。

何のための残業だったんでしょう?

生活残業は実は避けるべきリスクなのです。

まだ会社の業績がいい内はいいでしょう。家庭崩壊してもパチンコ代が稼げれば。

しかし会社というのはつぶれます。つぶれないまでも方針転換で全く違う部署へ配転とか

実質退職勧奨のようなことも連日報道されています。

すぐに他社で力を発揮できる最新のスキルを身につけていれば(そんな人は生活残業

しませんが)いいですが、ひたすらその会社でしか通用しないことばかりをやり続けて

だらだらしていた人には厳しいです。

それこそその時は一から下働きから始め直すか借金してノウハウもないからフランチャイズ

でも加盟して仕方なし社長です。

自分はそれよりはあまり会社に依存せず人生自分で決めたいので残業はほとんど

しませんでした。時間はお金には換えられません。

生活残業する人はだから、他にもいらんリスクを知らずに取りがちで、時間だけでなく

お金も(さっきの例ではギャンブル、別な例では営業の言うがままにマイホームの目一杯

無理なローンを組むなど)使い方を間違えがち。力の入れどころを間違えている人が多い。

真に使うべきところはどこか、非正規になって一番考えるようになりました。

履歴書に書けるばかりがスキルじゃない

というわけで非正規の水道料金徴収専門員(収納員)なんかして何のキャリアになるのか、

何が身について何のアピールポイントになるのか、書いてきましたが、結論、

履歴書にはあまり反映しない、という驚きのないものでした。

自分自身サラリーマンのキャリアはあきらめてるので脱社畜じゃないけど、自営業者に

ならなければ、なる準備をしておかなければいけないという考えですので、もしそうならば、

何でも凄いいい経験になるし敢えて非正規に身を置くことで危機感を持ててやる気も出るし

何度か書いてきましたが通勤距離、職務内容、職責の軽さで他のことやるゆとりがある、

お金と時間の大切さもわかり地に足が着けるよ、と言いたかった。

なのでキャリアアップの参考にはあまりなりませんね。

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