下がると売りたくなるタイプの人は株で成功しないだろう

stock-investment20230722 日本株投資

日本株の個別株投資を始めて4年半が経過しましたが、始める前は正直、自分が投資なんて、運用なんて、お金のことを気にするなんて、と、違う世界でした。特に「株」は、よく分からないけど10年弱に1回くらいの?「○○ショック」とかでコツコツ稼いでいた含み益も大暴落するらしい、それによく分からないけどゼロ以下にまで落ちて借金になるらしい?破産するらしい?そうならないために新聞の株価の欄や経済面などを隅から隅まで毎日読んで、チャートを分析して株価の上昇トレンドに乗らなければいけないらしい?自分に出来る気はしませんでした。父親もソニーショックを食らったり不動産も高値でつかまされて、典型的な高学歴の属性のいいカモで、あの優秀なエリートの父でさえ大損する世界、他にも知り合いで株をやっている人にろくな人はいないし、勝っている話も聞かない、ときて、さらに日本株はバブル崩壊後に数分の1に、アベノミクスで数倍に、と、素人目には次の暴落間近に見え、何も良い印象はなかった。そんな自分が納得出来たのだから、ピーター・リンチの「株で勝つ」いい本だと思います。全くこの本に書いてあることは正しかった。日々の株価を気にすることはなく、株価の底を拾う必要もない、信用取引をしなければ最悪でもゼロ以下にはならない、今の日経平均株価指数は価格こそバブル後最高値で非常に高く見えてしまうが、実際の経済とてらした値は当時と比較にならない割安な数字、○○ショックなどの暴落を経ても、長期で見れば株の収益は+、など。まあ日本のバブルの頃は異常値だったとも書いてあります。その印象が強すぎるのも日本人が日本株投資に二の足を踏んでしまう要素として大きいのではないでしょうか。そんな良いことが書いてあるこの本ですが、何度読んでも結局は実践に勝るものはなく、芯から理解するには時間を要しますが、最近実感するのは「もしあなたが50ドルで買いたくなり、60ドルになると「ほら、思ったとおりだ」とばかり買い足したり、逆に40ドルになると絶望的になって売りたくなるタイプなら、どんなに株のハウツー物を読んでもまず成功しないだろう。 」という一説。この程度の上下なら何も材料がなくても誤差の範囲で、長期の成長にベットするのなら気にしてはいけない、むしろ大きく下がるなら買い増しチャンスと思え、という。これを理解するのに3年以上かかりました。やはり、その間やってしまいました何回も。コロナショックの時、もちろん持ち株はどれも大きく下がりました。そして長いこと上がりませんでした。この時の暴落は期間が短く一気で、急に低金利から急角度の株価上昇が一部テーマ銘柄を中心としたグロース銘柄でみられ(DX、半導体、クラウドファンディング、EC、巣ごもり、キャンプ、自転車、中食など)、コロナ逆風銘柄は対照的に置いていかれ、低迷を極めていました。私は遂に主力級の銘柄を売り、テーマ銘柄に飛びついてしまいました。それもかなりの上昇を見届けたあと、天井近くで。しばらくはもう少しは上がりました。しかし、その後、大暴落。一時4分の1くらいにはなりました。そこから3倍くらいに時間をかけて戻しましたが、今も含み損です。この時の行動など、まさにリンチの説く「投資に向かない人」の典型的行動。これを戒めとして、以降は保有銘柄の株価が低迷してくると売りたくなる心理を御することが出来ています。おかげで前年は相場がマイナスの中+で終われ、初めて日経平均、TOPIXに勝ちました。今年も二桁+とはいえ相場にかなり置いていかれて、結構いくつもの銘柄が低迷を極めていますが、株価ではなく業績を見て判断することを言い聞かせています。4分の1以下になったグロース銘柄を売って乗り換えていたら、その後の3倍以上になる戻しにも乗れていません。業績を見て間違いないと思ったから持ち続けられました。これからも、売りたくなる時には最初に買った理由を思い出し、業績を見て、改めて判断することを徹底します。

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