今月は日経平均指数が9%も上昇しています。通常こういう好相場では私の保有銘柄は負けます。なぜなら万年割安のPBR1倍割れまくりの資産バリュー銘柄が過半を占めるからです。それだけではない銘柄選定のまずさもありますが・・・割安には理由があり、その銘柄だけでなく属する業界全体の平均PBRがそもそも1倍を大きく割れている、つまり成長を見込まれていない、投資不適格だ、マイナス成長業界だ、と見なされている或いは、株主軽視だ、還元に意欲的でない、態勢が旧態依然としている、出来高がないので売買自体しづらい、など業績以外の面でも問題点が多いなど、様々。一応割安を極めているため既に暴落しているようなものなので下値は堅く上昇余地は大きいとは言える。良くも悪くも値動きが少なく心臓に優しい。なのでそれでいうと私の保有銘柄は今月は上昇の蚊帳の外・・・でした。上旬までは。
まず米長期金利の上げ止まりがあった。インフレ緩和、利上げ打ち止め予測で。そこで今まで利回りの低さから売られまくっていたグロース銘柄の株価急伸が始まり、保有銘柄のMonotaRO、クラウド銘柄がそれぞれ二桁%の上昇。
次に来たのは主力の自動車関連銘柄でした。エコノミストのエミン・ユルマズさんが動画内で「株価タダ」と断言。非常に短いざっくりした説明でしたが、一応要所は外していない解説でした。現金性資産から有利子負債を除いた額が時価総額程度なのでタダ(=時価総額と同程度の金を持っている。更に他に会社としての資産がある。)。業績は最高益予想ではないが悪くない。PBRは動画の時点で(四季報上で)0.34倍。株価急上昇後の現在でも0.42倍。エミンさん曰く「究極のバリュー」だそうです。予想PERは現在の株価で7.36倍。安いですし、現在の時価総額約92億円に対し全ての現金性資産から総負債を差し引いた正味流動資産143億円ですから、そのメリットを含めると実質株価は955円ではなく418円ほど。株価418円ではPERは3.22倍ほどとなります。低い!安い!PBR1倍割れが解消するだけでも株価倍以上となるわけですが・・・
ただこの銘柄、地方上場銘柄で、東証ではない。上場維持基準は緩く、PBR1倍割れ改善要請とは無縁。配当利回りは低い。取引先との株式持ち合いガチガチという旧態依然ぶりは改革意欲ゼロと見なすことが出来る。出来高は薄く、好きなときに買うことも売ることも困難。これほど安いには理由がある。加えて今期の業績は微妙。これほど完成車メーカーが好業績をたたき出し、半導体不足も解消に向かう追い風ながら、増収減益。利益が追い付いていない。円安追い風で経常、純利益はなんとか上期進捗50%を達成はしている。しかし営業利益が未達・・・まあ、万年黒字(コロナショック時に四半期単体1期だけ赤字)、純資産積み上げは確実なんでしょうけど。
二輪車向けシェアは1位。エッセンシャルな部品で、電動化でもなくならないはず。強みはある会社。しかもこれだけ改革と無縁ということは裏を返せばカタリストの宝庫。増配、自社株買い、株主還元、持ち合い解消、何もかも手つかずなので他が色々やっている中、手札がある。期待はしないですが・・・まあ、急伸分は急落もしやすいので日々暴落におびえています。暴落しても売りません。この主力の伸びで保有全体の月次パフォーマンスは+11.53%と日経平均超え。珍しすぎます。このまま終われないでしょうけど。