以前に何度か伝説の投資家ピーター・リンチの驚異的ファンド、フィデリティ・マゼランを買っていた人の半数が損をしていた事実と、気絶投資の実際の所を記事にしました。年率29%もの伸び(同時期のS&P500種指数の約倍)を誇ったマゼラン・ファンドも、投資家は伸びている時に高値で買い、落ちている時にたまらず手放すといった行動で損をする人が多発した。最も成績のよかった人の属性は、「死亡していた人」「口座の存在を忘れていた人」だった。で、自分の場合の検証として、コロナ第一波ショック時の銘柄入れ替えはどう成績に影響を与えたのか、大分前に確かめましたが、NTTドコモのTOBで短期で37%もの利益を得ていたにも拘わらず、その他の投資の失敗で、何もせず(この時唯一の正解と言えたLIFULLの損切りもせずそのまま大損を抱えながら持ち続ける。NTTドコモのTOBも逃す)にいた方が利益50%弱増しだったと分かりました。最大の過ちは二大稼ぎ頭のソニーと大王製紙を大きく減らしたことです。LIFULLの50%を超える損を補って余る伸びをしてくれたというのに。MonotaROへの投資も現在やや含み損。もう一つのクラウド銘柄は大損中です。
・・・で、再びこのコロナ第一波ショック時のポートフォリオを何もしなかった場合と、現在の成績を比較してみましたら、さらに拡大していました。現在はソニーと大王製紙は手放したあとです。ソニーはまだ上がっていて、大王製紙は一時随分上がりましたが最近は原油高に円安と逆風もあってか売った時よりは安い。しかし現在の他の保有銘柄は下げがきつく、やはり大王製紙を持っていた方が成績はかなりいいという状況。損切り成功のLIFULLはコロナショックの底値を割って年安値を更新して、最悪ですが、それでもそれをも放置してNTTドコモも逃していても、コロナ第一波ショック時のまま全銘柄を放置していた方が資産は現在の実際の結果の10%増し。年初来成績もTOPIXには劣るものの+8.6%(現在の実際はー1.3%)となっています。まさにやっちゃってます。リンチは「株は売り買いが簡単で流動性に富むが、会社の経営権の一部を買っていることを忘れてしまいがちである。腹を据えて10年先を見て投資するのでなければ儲けるのは難しいだろう。」と言っていますが、まさにですね。なので、今、相当成績が悪いですが、基本持ち続けるという方針なのです。買った理由が揺らいでいない。今テーパリングで金利上昇で相対的に利回りの薄い低配当の高PERグロース銘柄が下がる相場で、MonotaROやクラウド銘柄もどこまで下値を掘るか分からない、それでも全部持ち続けます。会社に何かない限りは。