大手不動産銘柄はどれも株価は依然低落傾向のようで、年初来こそ二桁%上昇していますが、去年コロナでたたき落とされた東急不HDなどは好調な業績に反して株価はコロナ前に全く届いていません。コロナ逆風はデベロッパーの中で一番強く「コロナ独り負け」と言われました。要因はやはり旅行関係の大ブレーキ、フィットネスや施設関連の営業休止など、事業の内訳で打撃が大きい分野の割合が多いこと。それと特有の不安要因として「渋谷に強く偏重のためオフィス賃貸契約を結ぶ企業の中にコロナでテレワーク対応がしやすいハイテク企業が多く空きが一気に増えるのでは」というのがありました。これは四半期決算ごとにそれを打ち消すような空き室率の低さが開示され続けても過去のことにはなりませんでした。「渋谷空き室率4%超え」の記事や、「賃貸契約は長期契約のため解約には時間がかかっているだけ」「日本もアメリカのようにテレワークシフトが加速する、オフィスは空く」などの話題が消えない。ですがようやく今第二四半期決算において、どうやら本当にオフィス空き室率は低いまま、という認識に寄ってきたでしょうか。世間がテレワークから出社へまたシフトしているという流れもありますが、結局テレワーク先進国アメリカの先進企業GAFAなどもオフィスはオフィスで重要視しており、通勤に便利なように会社そばに「城下町」を作る動きさえあるという記事も出ています。「解約に時間がかかる」とは言っても時間も1年どころではなく経っており、空き室率は低いまま。そしてこの部分はこの会社にとってやはり主要セグメントに入っており、ここが大丈夫というのは大きい。レジャーや旅行なども回復してきており、業績は上向き。進捗率40%と順調。下期やや偏重の傾向ですから、かなり順調です。売り上げ、利益予想も高い。株価はコロナ前に戻らず低い。というわけで保有継続です。